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福岡市博物館 開館10周年記念特別企画展・対外交流史3

川上音二郎と1900年パリ万国博覧会展

KAWAKAMI Otojiro et l'Exposition Universelle de Paris en 1900


2000年10月6日(金)~11月12日(日)
特別展示室A・B
観覧料:一般1000円(800円) 高大生600円(400円) 小中生300円(200円 )
()内は前売り料金および20人以上の団体および身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、シルバー手帳提示者の割引料金
●前売券はチケットぴあ、ローソンチケット、主要プレイガイドにて発売

  今からちょうど100年前の西暦1900年、花の都パリでは5回目の万国博覧会が盛大に開かれました。当時の産業技術の粋が集められた会場には、開発されて間もない映画や自動車、イルミネーションなど、今日のわたしたちの暮らしを彩るものが出品されました。時はアール・ヌーヴォーの全盛期。ガラス製品や家具、人々の服装や建物の外観、この万国博覧会に合わせて開通した地下鉄の駅舎などに、その美しく、柔らかな曲線を見ることができます。日本からも当時の最新の技術を駆使した様々な製品や、日本が世界に誇る美術品が出品されました。
 そして忘れてはならないのが、博多出身の川上音二郎と彼の一座の活躍です。特に音二郎の妻貞奴は「マダム・サダヤッコ」ともてはやされました。この展覧会では、エミール・ガレのガラスやルイ・ヴィトンのトランクなどこの万国博覧会に出品された品々や、貞奴の影響で一段と人気がでたキモノ・ドレスなどを展示し、100年前の日本とヨーロッパの交流について紹介します。


ここで、展示物の一部をちょっと見てみましょう。

川上音二郎書生演劇
作者 小国政/明治24年7月1日発行
/36.6×48.8センチ /福岡市博物館蔵
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新派の祖とよばれる川上音二郎は博多出身。オッペケペ節で人気を得た。オッペケペ節を歌う音二郎とその歌詞が刷られている。

貞奴のポスター
作者 ミュッラー/1900年頃/
219.0×76.5センチ/京都工芸繊維大学美術工芸資料館蔵
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貞奴は川上音二郎の妻で、欧米巡業以降、女優として舞台に立つようになった。フランスの雑誌にもその舞台姿が掲載され、欧米では音二郎以上に人気を得た。


パリ万博ガイドブックポスター
作者 フランソワ・フラマン/1900年
/ 141.0センチ×94.0センチ/京都府立総合資料館蔵
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アシェット社が出版したパリ万博ガイドブックを宣伝するポスター。
本展では、このポスターと同じ図柄の表紙を持つガイドブックとともに展示。
ロイ・フラーのポスター
作者 マニュエル・オラジ/1900年頃
/157.0×55.0センチ
/京都工芸繊維大学美術工芸資料館蔵
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ロイ・フラーは、1900年にパリで川上音二郎一座が公演した劇場のオーナー。自らも、電気による照明を効果的につかった「電気踊り」で注目を集めた。

1900年パリ万博に出品された 花鳥文様象耳付大花瓶
作者 金森宗七/1900年頃
/口径29.4センチ 高74.4センチ/個人蔵
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銅器を商っていた金森宗七が金工職人に指示して制作し、パリ万博に出品したもの。当時ヨーロッパで好まれたジャポニズムのデザインに基づいて制作された。

冬景色のランプ
作者 ドーム兄弟/1900年頃
/ 高 48.0センチ シェード幅30.3センチ 体部幅16.8センチ

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アール・ヌーヴォーのガラスといえば、エミール・ガレと並んでドーム社の作品をあげることができる。特に比較的低コストの製品の質の良さには定評があった。

夜会用コート
作者 キャロ姉妹/1920年頃 / パリ市立モード美術館蔵
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袖のカッティングなどに日本の着物の影響が見られる。
鮮やかな赤い絹のビロードに、金色のブレードの飾りがついている。
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pressrelease

休館日

開館時間
9時30分〜17時30分
(入館は17時まで)
※2024年7月26日~8月25日の金・土・日・祝日と8月12日~15日は20時まで開館(入館は19時30分まで)
休館日
毎週月曜日
(月曜が祝休日にあたる場合は翌平日)
※2024年8月12日~15日は開館し、8月16日に休館
※年末年始の休館日は12月28日から1月4日まで

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