福岡市博物館
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お知らせスタッフ通信『新修 福岡市史』より 黒田一成(玉松)はこんな人

2014.6.2

「軍師官兵衛」第22回,ご覧になりましたか?
ついに有岡城(兵庫県伊丹市)が落城。
官兵衛(1546~1604,ドラマでは岡田准一さん)は,栗山善助(1551~1631,ドラマでは濱田 岳さん),井上九郎右衛門(1554~1634,ドラマでは高橋一生さん),母里太兵衛(1556~1615,ドラマでは速水もこみちさん)に助け出されました。
 
荒木村重(1535~86,ドラマでは田中哲司さん)は逃げてしまうし,村重に降伏をすすめるために尼崎城(兵庫県尼崎市)まで行った家臣も逃亡……
竹中半兵衛(1544~79,ドラマでは谷原章介さん)は病が癒えずに死去。
悪人ぶりを発揮していた宇喜多直家(1529~82,ドラマでは陣内孝則さん)もなんだか体調が悪いようです。
 
有岡城の土牢で,何かと官兵衛を気遣っていた牢番・加藤又左衛門(重徳,ドラマでは浜田 学さん)。
その息子(玉松)が仔犬を探して土牢に入り込み,囚われの官兵衛と対面するシーンがありました。
有岡城の落城に際して,又左衛門が玉松のことを気にかけている様子をみた官兵衛が,
「(玉松を)預かろう」と約束していました。
官兵衛はこの約束を守り,玉松を養子として迎えます。
この玉松は,のちに長政の弟分として活躍し,
黒田二十四騎の一人に数えられることになる黒田一成(かずなり,1571~1656)です。
 
一成は三奈木(みなぎ)黒田家の祖となるわけですが,
三奈木黒田家に伝わった一成の甲冑が,福岡市博物館に所蔵されています。
ひとつは,大小頭立置手拭形兜と紺糸威胴丸具足。
福岡市博物館の平成4年の企画展示「甲冑にみる江戸時代展」の解説に写真があります。
また,官兵衛の「赤合子」,長政の「一の谷」と共に,3Dフィギュア「掌☆甲冑」にもなりました。
 
もう一つは,銀大中刳盔旗脇立頭形兜。
同じく平成16年の企画展示「甲冑にみる江戸時代展2」の解説に写真があります。
「二十四騎図」では,こちらの兜をかぶった姿で一成が描かれていることが多いようです。
 
なお,三奈木黒田家については,
昨日(6月1日)まで開催していた企画展示「甲冑にみる江戸時代展3」や,
平成5年の企画展示「福岡藩筆頭家老 三奈木黒田氏展」の解説をご覧ください。
 
また,福岡城築城の際に,長政が出した石垣の普請工事についての手紙を,
『新修 福岡市史』特別編 福岡城─築城から現代まで─の16頁に収録していますが,
その宛先は,栗山四郎右衛門(=善助),母里多兵衛(=太兵衛),井上九郎右衛門,
そして,黒田三左衛門(=一成)などです。
「特別編 福岡城─築城から現代まで─」の表紙カバーの騎馬武者も,実は黒田一成です。
 
『新修 福岡市史』は,福岡市内の図書館などで借りることができます(館によっては閲覧のみ)。
購入について詳しくは,福岡市史のホームページをご覧ください。
 
ところで, 6月15日(日)まで福岡市博物館で開催中の企画展示「藤と餅─黒田家家紋のものがたり」の解説で,
官兵衛が土牢のなかから見ていた藤の花のエピソードが出てくる最も古い文献として
金子堅太郎の『黒田如水伝』(大正5・1916年)が紹介されています。
かなり古い本なので,入手も難しく,図書館でも閲覧のみの対応になっていることが多いようです。
ところが,この本,「国立国会図書館デジタルコレクション」に入っていて,
インターネットで1冊まるごと読むことができます。
第二篇 雌伏時代 第三章 官兵衛の幽囚 という章のなかに,藤の花のエピソードがあります。
今すぐ読んでみたい!!という方はコチラからどうぞ。