展示・体験学習室

特別展示

特別展示は、グランドホール正面の階段を右側にのぼった特別展示室で行なわれます。当館企画の展覧会ほか、さまざまな主催者が歴史と文化に関する展示を期間を限定して行なっています。

浄土九州-九州の浄土教美術-

平成30年9月15日(土)~11月4日(日)

展覧会概要

 日本人の生き方に深い影響を及ぼした浄土信仰は、今から約1000年前の平安時代、末法思想(まっぽうしそう)の流行とともに盛んになりました。その中心となった西方極楽浄土のほとけ、阿弥陀仏は苦しみの多いこの世を生きる人々の心の拠り所となり、様々なかたちにあらわされてきました。
 日本列島の西に位置する九州にも長い浄土信仰の歴史があり、他の地域とは異なる特色を持っています。本展覧会ではこうした九州の浄土信仰に注目し、その中で生み出された多彩な絵画や彫刻など約200点を展示します。
 燦然と輝く極楽浄土の情景や来迎(らいごう)の姿をあらわす阿弥陀像、信仰の力を象徴する名号(みょうごう)などを通じて、来世に願いを託した先人たちの心に触れてください。

主  催
福岡市博物館、西日本新聞社、TVQ九州放送
助  成
(公財)福岡文化財団
特別協力
学校法人筑紫女学園
後  援
福岡県、福岡県教育委員会、福岡市教育委員会、(公財)福岡市文化芸術振興財団、西日本リビング新聞社、FM FUKUOKA、cross fm、LOVE FM、西日本鉄道、九州旅客鉄道、(一社)福岡市タクシー協会、(一社)日本旅行業協会、西日本新聞TNC文化サークル、西日本文化サークル連合
チケット情報
一般 1,300円(1,100円)
高大生 900円(700円)

※中学生以下無料。( )内は前売、20人以上の団体、満65歳以上(シルバー手帳等の年齢を証明できるものを提示)、外国の方(パスポート、在留カードなど国籍の証明できるものを提示)の割引料金。
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳(以上の手帳を提示した人の介護者1人を含む)、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病)受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証を提示の場合は無料。

ローソンチケット(Lコード:82629)、チケットぴあ(Pコード:769-152)
セブン-イレブン、イープラス、ファミリーマートほか主要プレイガイドにて発売中。
※会期中のチケットは当日料金での販売となります。
※チケットは購入の際に各プレイガイドによって各種手数料がかかる場合があります。

展示紹介
テーマ1 地獄と極楽

 平安時代後期には末法思想(まっぽうしそう)が広まり、人々は地獄へ落ちる怖れと同時に極楽浄土への憧れを強め、阿弥陀如来に救いを求めました。その強烈なコントラストを伴うイメージは、多くの人々を信仰の世界に導きました。

★ユーモラスな鬼と亡者に注目!

十王地獄図(じゅうおうじごくず)
鹿児島県歴史資料センター黎明館 蔵
絹本着色 掛幅装
江戸時代/89.0×41.3㎝(各)/11幅

十王の裁きと地獄、亡者を救う地蔵菩薩を描いた仏画。元禄9年(1696)に薩摩指宿の禅寺に寄進された墨書銘がある。恐ろしい地獄の様子を描いているが、どこかユーモラス。

★リアル!三途の川で亡者の衣を奪う老女像

奪衣婆坐像(だつえばざぞう)
福岡・個人蔵(九州歴史資料館寄託)
木造/鎌倉~南北朝時代/像高38.1㎝/1躯

本来は閻魔王(えんまおう)をはじめとする十王像とともに造られたものか。現実感のある造形表現から鎌倉時代末頃の制作と考えられる。

テーマ2 九州の浄土信仰と聖光上人

 平安時代後期、九州では末法思想の広がりとともに浄土信仰が広まり、各地で阿弥陀如来像が造られました。また、鎌倉時代になると筑前香月出身の弁長(べんちょう=聖光上人/1162~1238)が浄土宗を開いた法然上人の専修念仏(せんじゅねんぶつ)の教えを受け継ぎ、筑後や肥後地方を中心に念仏を弘めました。

★洗練された造形美

阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)
福岡・西林寺(さいりんじ) 重要文化財
木造/平安時代後期/像高107.5㎝/1躯

太宰府の観世音寺ゆかりの地に伝来した阿弥陀像。京都の平等院阿弥陀像に通じる洗練された作風を示す。来迎印(らいごういん)と呼ばれる手のかたちは死者の魂を極楽浄土に導く意味をあらわす。

★九州に念仏を弘めた
〝浄土宗第二祖〟

大紹正宗国師坐像(だいしょうしょうそうこくしざぞう)
福岡・大本山善導寺(ぜんどうじ) 重要文化財
木造/鎌倉時代/像高74.4㎝/1躯

法然上人が説いた専修念仏の教えを九州に弘め、浄土宗第二祖と仰がれる弁長(聖光上人)の肖像。

★秘仏「腹帯(はらおび)の阿弥陀」

阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)
福岡・吉祥寺(きっしょうじ) 木造/鎌倉時代/像高85.5㎝/1躯

弁長(聖光上人)が生まれた筑前香月(北九州市八幡西区)の吉祥寺に伝わる秘仏。腹部に帯をあらわすことから安産に御利益があるとされ、今も地域の人々の信仰をあつめる。

★法然上人の正しい教えを伝える

末代念仏授手印(まつだいねんぶつじゅしゅいん)
熊本・往生院(おうじょういん)
安貞2年(1228)/29.1×702.9㎝/1巻

肥後(熊本)白川ほとりの往生院でおこなわれた念仏法要で、弁長(聖光上人)が弟子たちのために法然上人の教えを末代までの証(あかし)として書き残した直筆の文書。

テーマ3 来迎するみほとけ

 阿弥陀如来は極楽に往生したいという人々の願いを反映して様々な姿にあらわされました。多くの菩薩を伴って来迎(らいごう/らいこう)する様子をあらわした来迎図や山越阿弥陀図、阿弥陀如来像など、九州各地に伝わる多彩な浄土教美術を紹介します。

★初公開!知られざる名品

阿弥陀三尊来迎図(あみださんぞんらいごうず)
福岡・荘厳寺(しょうごんじ)
絹本着色/鎌倉時代/127.5×54.0㎝/1幅

阿弥陀如来と観音・勢至菩薩の来迎をあらわす。精緻な切金(きりかね)技法を駆使した九州ではまれに見る本格的な仏画。本作品を伝える荘厳寺は南朝ゆかりの歴史を伝える八女市の古刹。

★新発見!手が銅の阿弥陀像

阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう)
佐賀・称念寺(しょうねんじ)
木造/鎌倉時代/像高80.7㎝/1躯

木彫像でありながら両手先を銅製とする極めて珍しい阿弥陀像。足の裏に足枘(あしほぞ)を造らず、踵の後ろに金属棒を挿し込んで支える特殊な構造を示す。

★ダイナミックな構図

山越阿弥陀図(やまごしあみだず)
佐賀・大覚寺(だいかくじ)
絹本着色/室町時代/114.4×100.5㎝/1幅

山の向こうに沈む夕日、または東の空に現れた満月を阿弥陀如来に見立てた来迎図の一種。自然の景観と信仰の世界が融合したダイナミックな作品。

★豪華絢爛な高麗仏画

楊柳観音菩薩像(ようりゅうかんのんぼさつぞう)
福岡・承天寺(じょうてんじ)
絹本着色/高麗時代/108.5×57.1㎝/1幅

南海の補陀落(ふだらく)浄土に住む観音菩薩をあらわした朝鮮・高麗時代の作品。宮廷周辺で制作されたとみられる優品で、中世博多における国際交流を偲ばせる作品。

テーマ4 萬行寺の寺宝

 九州では戦国時代以降、浄土真宗が大きな広がりをみせ、博多では萬行寺(まんぎょうじ)が蓮如(れんにょ)上人の弟子空性(くうしょう)によって開かれました。近年、筑紫女学園大学と福岡市の共同調査で全貌が明らかになった同寺の寺宝を通して九州真宗史の一端を紹介します。

★鎌倉時代の一流仏師が制作

阿弥陀如来立像(あみだにょらいりゅうぞう)
福岡・萬行寺(まんぎょうじ)
木造/鎌倉時代/像高82.5㎝/1躯

像底に記された銘文から仁治2年(1242)に仏師快成(かいじょう)が制作したことが判明する。表面に施された切金文様が美しい仏像。快成は快慶の流れを汲む仏師か。

★蓮如上人直筆!

六字名号(ろくじみょうごう)
福岡・萬行寺(まんぎょうじ)
紙本墨書/室町時代/43.4×16.6㎝/1幅

真宗寺院で本尊として用いられる六字名号「南無阿弥陀仏」。室町時代に親鸞上人の教えを広めた蓮如上人の直筆。

そのほか、こんな作品も・・

★現代美術家による浄土図

極楽御浄土(ごくらくおじょうど)
大分・大超寺(だいちょうじ)
宇治山哲平 作
紙本着色/現代/12面

大分県日田市出身で独特の抽象画で知られる宇治山哲平(1910~1986)が大超寺に奉納した襖絵。

★遊んで学べる仏教の世界観

十界双六(じっかいすごろく)
福岡市博物館
紙本着色/江戸時代/117.5×86.8㎝/1幅

「南無阿弥陀仏」と書いたサイコロを振り、極楽往生を目指す江戸時代の双六。本展覧会では現代語版の複製を作り、実際に遊べるコーナーを設けます。

※会期中一部展示替えをいたします。詳しくは博物館ホームページを御覧下さい。

関連イベント
笑い飯哲夫のおもしろ仏教講座

仏教に強い関心を持ち、奈良国立博物館でも文化大使を務める笑い飯哲夫さんが、独自の視点から「仏教」について語ります!これを聞けば、抱腹絶倒、極楽往生 間違いなし!?

日時:2018年9月20日(木)午後4時半~午後5時半(午後4時から受付)
会場:福岡市博物館講堂(定員240名)
トークショー付きチケット:2000円(240名限定、全自由席、浄土九州展の入場券付き)
※未就学児の入場不可

【チケット購入方法】
7月21日(土)よりセブン-イレブンのみで購入可。なくなり次第販売終了。

記念講演会

※参加無料(ただし本展の観覧券〔半券可〕が必要)要事前申込/定員 各240名

①「仏教における浄土思想」 
日時:9月29日(土)14時~15時30分 
講師:中川正法 氏(筑紫女学園大学 学長)/ 申込締切:9月14日(金)必着

②「救いのほとけ 阿弥陀信仰の造形」
日時:10月13日(土)14時~15時30分
講師:須藤弘敏 氏(弘前大学教授)/ 申込締切:9月28日(金)必着

落語

※参加無料(ただし本展の観覧券〔半券可〕が必要)
要事前申込/定員 各240名

「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」
日時:10月7日(日)14時~15時/出演:川崎亭好朝 氏
申込締切:9月21日(金)必着
※いずれも会場は福岡市博物館1階講堂

【応募方法】
郵送、FAX、Emailのいずれかで受け付けます。応募のイベント名と日時、郵便番号、住所、氏名(ふりがな)、電話番号、参加人数(1件につき、最大2名まで受付可)を明記のうえ、申込期限までに、下記までお申し込みください。

【郵送先】
〒810-0001 福岡市中央区天神1-4-1 西日本新聞イベントサービス内「浄土九州展」係
FAX:092-731-5210
Email:jyoudo@nishinippon-event.co.jp

※2名で応募される場合は、それぞれの氏名を明記してください。
※応募多数の場合は、抽選とさせていただきます。
※当選者の発表は参加券の発送をもってかえさせていただきます。
※ご応募の際にいただいた個人情報は、本イベントの連絡にのみ使用させていただきます

お坊さんライブシアター

※参加無料(ただし本展の観覧券〔半券可〕が必要)事前申込不要/定員 各30名

①「法然上人・聖光上人一代記」
日時:9月30日(日)14時~15時

②「浄土教の視点より お釈迦様一代記」
日時:10月14日(日)14時~15時
出演:浄土宗教師有志の会/会場:福岡市博物館2階 多目的研修室

担当学芸員によるギャラリートーク

※事前申込不要(ただし当日の本展入場者が対象)

日時:会期中、毎週水・金曜日 14時~15時
会場:福岡市博物館 特別展示室

イベントについてのお問い合わせ

西日本新聞イベントサービス内「浄土九州展」係
TEL:092-711-5491(平日9時30分~17時30分)

休館日

開館時間
午前9時30分~午後5時30分
(入館は午後5時まで)
※7月21日から8月26日までの金・土・日曜日及び8月13日・14日・15日は夜8時まで延長(入館は7時30分まで)
休館日
毎週月曜日
※ただし7月16日・8月13日は開館、7月17日・8月16日は休館
pressrelease

Facata(博物館だより)

福岡市博物館

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