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No.085

歴史展示室

昭和初期の映画ポスター展

平成7年9月19日(火)~11月19日(日)

ポスター(迎春花(げいしゅんか))
▲ポスター(迎春花(げいしゅんか))
 満州国建国10周年記念として、満州映画協会(満映)が昭和17年に製作した映画「迎春花」のポスター。満映は満州国の映画製作・配給を独占しており、李香蘭(りこうらん)はその看板女優であった。

 今年は、1895年にフランスのリュミエール兄弟が映画を上映して100年になります。そこで本展覧会では館蔵の映画ポスターを展示します。

 今回展示しましたポスターは、昭和9年(1934)年から18年までのものです。この時期は、1920年代にアメリカで発表されたトーキー(有声映画)が、ようやく日本にも定着した時期でした。そのため、映画館からは弁士(べんし)や楽士(がくし)が姿を消し、またトーキー製作設備が必要となった中小プロダクションは解散し、大規模な製作会社に吸収されていきました。映画館もトーキーの発声設備を導入しなければならず、それに併せて従来の芝居小屋風の建物から、現在のような椅子席(いすせき)などに衣替えしました。

 既(すで)に日本は昭和6年の満州事変以降(まんしゅうじへんいこう)、15年にわたる長い戦争の時代に入っていました。戦時体制が徐々に強化されていく様子が、映画ポスターからも窺(うかが)えます。

 映画は社会状況を映し出す鏡でもあります。映画100年の中の、ほんの僅(わずか)な時期のものではありますが、昭和初期の映画ポスターをお楽しみ下さい。


ポスター(愛染(あいぜん)かつら) ポスター(花咲く港) ポスター(無法松の一生・仮面の舞踏(ぶとう))
▲ポスター(愛染(あいぜん)かつら) ▲ポスター(花咲く港) ▲ポスター(無法松の一生・仮面の舞踏(ぶとう))
 「愛染かつら」(松竹作品)は田中絹代・上原謙の主演で大ヒットした作品で、昭和13年から14年にかけて、前・後篇、続篇、完結篇の4部作が公開された。このポスターは4部作を改輯し、1度に上映するというもの。「はかた新興」が「大映劇場」となった昭和17年9月24日以降の興行。  「花咲く港」(松竹作品)は木下恵介監督のデビュー作で、戦時下でありながら微笑(ほほえ)ましい庶民的な作品。昭和18年8月5日から6日間上映された後、8月11日は「節電休館」することになっていた。ポスター右下の「ビラ券」は、切り取って映画館に持って行くと入場料が無料になるというものであった。  昭和18年頃のポスター。映画フィルムは昭和17年より、紅白2系統に分けて配給されており、「無法松の一生」は紅系、「仮面の舞踏」は白系配給であった。このポスターによると、紅白2系統の作品が同日から2館(東宝大天地・松竹太陽館)で並行して上映された。

休館日

開館時間
午前9時30分~午後5時30分
(入館は午後5時まで)
休館日
毎週月曜日
※月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館
※年末年始の休館日は12月28日から1月4日まで
pressrelease

Facata(博物館だより)

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