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No.328

歴史展示室

土の中のクジラ

平成20年10月28日(火)~12月21日(日)

垂飾「マッコウクジラ歯」(天神橋貝塚)
垂飾「マッコウクジラの歯」(天神橋貝塚)

はじめに
クジラといえば、あなたは何を思いうかべるでしょう。南氷洋? ホエールウォッチング? 捕鯨?…それとも、子どものころ給食で食べた鯨肉の味?
……それだけではありません。意外に深い、日本人とクジラのかかわりをのぞいてみましょう。
 今回の展覧会では、土の中のクジラ、つまり発掘されたクジラが証す各時代の日本人とのかかわりを探ってみたいと思います。
 1 クジラとは
 (1)哺乳類の仲間 
 クジラは水中で生活し、脚や尾の代わりにヒレをもっており、外見は魚類とよく似ています。しかし、エラではなく肺で呼吸をし、子どもを母乳で育てる、哺乳類の仲間です。 
 現在確認されているクジラは約80種類です。大きく分けると、ヒゲクジラとハクジラの二つに分類されます。
 ヒゲクジラ類は、上顎の両側に櫛の歯のように200~300枚も並んでいる鯨髭をもつ仲間で、鼻の穴が二つあり、顎の下に長い筋(畝)がある種類もいます。
 ハクジラ類は、顎に鋭い歯をもつ仲間で、鼻の穴は一つです。ハクジラ類のうち、四メートルより小さいものはイルカと呼ばれています。イルカもクジラの仲間なのです。
 (2)口の構造の違い 
 口に歯のないヒゲクジラ類と、とがった歯のあるハクジラ。どうしてこんなに口の形が違うのでしょう。その理由は、それぞれ食べているエサの種類と食べ方の違いが関係しています。 
 マッコウクジラ、ハンドウイルカといったハクジラ類は、魚やイカを追いかけて、一匹ずつ鋭い歯で捕らえてたべます。
 シロナガスクジラやセミクジラなどのヒゲクジラ類は、たくさんの小さい魚や動物プランクトンの群を海水と一緒に大きな口に含み、フィルターのような役割をする「鯨髭」でエサをこして食べています。この「鯨髭」は、正確には歯でも髭でもなく、歯茎の皮膚が爪のように硬く変化したものです。
 (3)クジラの捕食量
 最大級のクジラ、体長が27メートル、体重100トンもあるシロナガスクジラが生きてゆくためには、一日にどのくらいのエサが必要となるのでしょう。
 シロナガスクジラの主食は、オキアミと呼ばれる動物プランクトンです。オキアミはエビのような形をした体長5センチメートルくらいの生き物で、春になると海で大量発生します。このオキアミをシロナガスクジラは最もエサを食べる時期には、一日に4トンも食べています。シロナガスクジラが、その旺盛な食欲を満たすためには、大繁殖して大量に群れているプランクトンを大きな口を開けて食べるのが一番効率の良い方法なのです。
 また、最近の調査捕鯨の結果、クジラは人間の食べる魚も食べていることがわかってきました。たとえば、ミンククジラは、カタクチイワシ、サンマ、スケトウダラ、スルメイカなどを大量に食べていることがわかっています。

休館日

開館時間
午前9時30分~午後5時30分
(入館は午後5時まで)
休館日
毎週月曜日
※月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館
※年末年始の休館日は12月28日から1月4日まで
pressrelease

Facata(博物館だより)

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