歌川国芳　 「みかけはこはいがとんだいい人だ」

会期：6月15日（土）～7月14日（日） 　会場：特別展示室B
常設展の観覧料でご覧になれます。

　「よく遊び、よく学べ」という言葉があります。えっ、順序が逆ですって？確かに、宿題をきちんと済ましてからでないと遊ばせてもらえないのが世の常ですね。でも、遊びの中から人生さまざまなことを学ぶことだってあるのです。ですから「よく遊び、よく学べ」。
　この展覧会は、そんなちょっと身勝手な金言をモットーに、遊びの視点で江戸時代の風俗を紹介する企画展です。子供の無邪気な遊びから、大人にだけ許されていた（あくまでも過去形）の遊び、さらに実際に遊べる浮世絵や、遊ぶ浮世絵師など、遊びのことを「よく学べる」作品を約50点。館蔵の浮世絵版画を中心に展示します。
　ところで、近世に豊かな展開をみせた「風俗画」は、特定の歴史や宗教的な事件を扱わない日常生活がテーマ。日常生活と聞いて「遊び」が浮かんでしまうのは、忙しくて遊べない学芸員の発想なのです。これ、本当です。