観覧料:一般1200円(1000円) 高大生900円(700円) 小中生400円(200円) ( )内は前売り、20人以上の団体、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、 シルバー手帳、西日本天神文化サークル、西日本文化サークル連合会会員証提示者料金 |
人々の身を美しく飾るジュエリー、それは持ち主がさまざまな思い入れを持つプライベートな芸術品です。そして歴史上の多彩なエピソードを秘めた存在でもあります。例えば、フランス皇帝となったナポレオン・ボナパルトは、当代きっての名工モレッリに彫らせた自らの肖像付きカメオを愛用していました。彼は、のちに帝政をくつがえされてセント・ヘレナ島に流されますが、英国人ウィリアム・フレイザーは不遇な境遇に同情して蔵書を提供しようとしました。その心遣いに感激したナポレオンは、失脚後なお手放さなかったカメオをフレイザーに贈り、それが、往時の輝きを失うことなく今日まで伝えられているのです。 この展覧会は、オックスフォード大学附属アシュモリアン博物館やフォルツハイム・ジュエリー美術館、ロンドン博物館、穐葉アンティーク・ジュウリー美術館など国内外の美術館、伝統と格式を誇る貴族家、ショーメやメレリオ・ディ・メレー、ヴァン クリーフ&アーぺルといった有名宝飾店のコレクションの逸品を一堂に会するものです。ボストン美術館で2000年に開催され、15万人の人々の感動させた『ティアラ展』の主要作品も含め、ルネサンスからアール・デコにいたる歴史的なジュエリー286点が展示されます。 400年にわたるジュエリーの歴史にスポットをあてた世界的にも例のないこの展覧会は、ジュエリーの時を越えた煌きの中に秘められた歴史の物語を紐解くと同時に、宝石のカットやセットの方法、貴金属の細工加工といった技術上の輝かしい発展を概観できる、またとない機会となるでしょう。 |
メメント・モリ・ギメル・リング 16世紀後期-17世紀初期 アルビオンアート・コレクション 2つのフープ(リングの環の部分)とベゼル(装飾部分)を備え、2つに開くと空洞部分に、メメント・モリ(死の表象)である生まれたての赤ん坊と骸骨が見える。ギメルは双子を意味するラテン語からとられ、主に結婚の儀式において用いられた。 ©Yutaka Sakai |
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メメント・モリ・ロケットとクロスのペンダント 17世紀中期/個人蔵(イギリス) ハート型のロケットにキリストの磔刑像がさげられている。 背面にエナメルを施す手法は、ルネサンスと同様にこの時代のジュエリーの特色であるが、本作ではキリスト受難にまつわる様々な事物が精微に描かれている。 ©Yutaka Sakai |
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ジャルディネット・パリュール 1760年頃/マイケル・ノートン氏蔵 このように一揃いになったジュエリーをパリュールという。ブローチにみられる、対になった燃えるハートとキューピットの矢は、この作品が結婚のために作られたことを意味している。 ©A.C.Cooper, London |
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カメオ付ペンダント 1810年頃/アルビオンアート・コレクション セント・ヘレナ島に流刑の身にあったナポレオンが、本を贈ってくれたウィリアム・フレイザーへの返礼として贈ったペンダント。カメオはローマの名工ニコラ・モレッリの作。 ©Yutaka Sakai |
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The Period of the Great Exhibitions 1851-1900 ストマッカー・ブローチとネックレスのセット 1860年頃 メレリオ・ディ・メレー・コレクション ロイヤル・ブルーのエナメルを施したメレリオ製作の作品。ストマッカー・ブローチは胸元に飾る大きなブローチのことで、玉房飾り状にぶら下がった真珠は着けた人の動きにあわせて揺れるようにできていた。 ©Yutaka Sakai |
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Art Nouveau and the Arts and Crafts Revival 蛇のブレスレットと指輪 1899年/堺市立文化館「アルフォンス・ミュシャ館」蔵 アルフォンス・ミュシャが世紀末のパリを風靡した女優サラ・ベルナールのためにデザインし、ジョルジュ・フーケによって製作されたもの。アール・ヌーヴォーの最高傑作として知られる。 |
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ネックレス 1900年頃/個人蔵(日本) グラデュエーションした一連のスクロールで構成され、センターのエメラルド・ドロップで結ばれている。このエレガントなガーランド・スタイルのネックレスは、ティアラとしても着用された。 ©Yutaka Sakai |
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ネックレス 1929年/個人蔵(イギリス) チョーカーとしてデザインされた花と葉とベリーの枝は、正面の部分でV字型に幅を広げてセンターが強調されている。マウントバッテン・オブ・ビルマ伯爵夫人の旧蔵品で、子孫に受け継がれてきたもの。 ©A.C.Cooper, London |
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スター・ティアラ 19世紀後半/アルビオンアート・コレクション 19世紀後半においてティアラ用に最も好まれたモティーフはスターで、特にそれがダイヤモンドをセットした12ものポイントが放射状の光芒さながらに広がったものは格別であった。 ©Yutaka Sakai |
主催:ヨーロッパ・ジュエリーの400年実行委員会/福岡市博物館/西日本新聞社/RKB毎日放送/西日本リビング新聞社/ヨーロッパ宝飾展実行委員会 後援:外務省/文化庁/ブリティッシュ・カウンシル/チェコ共和国大使館/フランス大使館/イタリア大使館/社団法人日本ジュエリー協会/社団法人日本ジュウリーデザイナー協会/福岡県/福岡県教育委員会/(財)福岡市文化芸術振興財団/福岡商工会議所/九州文化協会/福岡文化連盟/九州旅客鉄道/西日本鉄道/CROSS FM/FM福岡/FREE WAVE TENJIN FM/LOVE FM/西日本天神文化サークル/西日本文化サークル連合会 協力:全日空/日本通運 特別協力:アルビオン アート |