名 称 | 特別企画展「能のかたち NIPPON 美の玉手箱」 | チラシはこちらから |
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見どころ | 能面―天地有情(てんちうじょう)の万感を映す― 能装束―幽玄(ゆうげん)の美を織り出す― 能楽は、日本の伝統的な美の宝庫であり、ユネスコの無形文化遺産にもなっています。この展覧会では、重要文化財を含む能面や能装束の逸品を一堂に集め、能楽を彩る「かたち」の世界、そして能を支えた人々の歴史を紹介し、その魅力に迫ります。 出品一覧※会期中一部展示替あり |
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展示概要 | 能楽は、日本の伝統的な美の宝庫であり、ユネスコの無形文化遺産にもなっています。 「能面のような表情」と言えば、ふつう、こわばった魅力のない顔つきのことを指します。しかし、実際の能面は、うつりゆく心の有り様を映し出せるよう、喜怒哀楽いずれにも転じ得る表情をもった仮面です。能面が表現するのは、美しい男女のみならず、自然のパワーを象徴する神々や精霊、また、過酷な宿命にひしがれる怨霊など、想像以上に多種多様です。能面は、「顔」に日本人古来の自然観、宗教観、人生観が込められた「かたち」なのです。この展覧会では、室町時代から江戸時代の、古い能面の傑作の数々を紹介しますが、その規模は、過去に例のない規模のものとなります。 |
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また、能の衣裳である能装束は、世界に冠たる日本の染織技術の結晶です。そのデザインの源は、正倉院宝物のような舶来の織物、あるいは、平安貴族の装いに見られる平安時代以来の有職(ゆうそく)文様、あるいは大和絵(やまとえ)や蒔絵(まきえ)と同様の四季の風物にあります。能装束は、日本人の美意識のタイムカプセルというべき「かたち」です。 さらに、この展覧会では、さまざまな資料を通じて、北部九州や福岡の能の歴史も紹介します。安土桃山時代、肥前名護屋城(現・佐賀県唐津市)にて能の魅力に目覚め、江戸幕府の手厚い能保護のきっかけをつくった天下人・豊臣秀吉、また、現代の福岡の能隆盛の礎となったキーパーソンである福岡藩最後の殿様・黒田長知(くろだながとも)や夢野久作の能の師匠であった梅津只円(うめづしえん)についても、興味深いエピソードの数々を紹介します。 |
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会 期 | 平成24年9月15日(土)~11月11日(日) ※会期中一部展示替あり | ||
会 場 | 福岡市博物館 特別展示室 | ||
開館時間 | 9時30分~17時30分(入館は17時まで) | ||
休 館 日 | 月曜日(ただし、祝日の場合は開館し、翌火曜日が休館) ※祝日の月曜日(9/17、10/8)は開館し、翌火曜日(9/18、10/9)が休館 |
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観 覧 料 | 一般1,200(1,000)円 高大生800(600)円 中学生以下無料 ※( )内は前売り・20名以上の団体料金。満65歳以上の方は前売り一般料金。観覧券ご購入の際、年齢証明になるもの(シルバー手帳・健康保険証・運転免許証等)をご提示ください。 ※この展覧会の観覧券で、福岡市博物館の常設展示室もご覧いただけます。 ※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳(以上の手帳を提示した人の介護者1人を含む)及び、特定疾患医療受給者証・先天性血液凝固因子障害等医療受給者証・小児慢性特定疾患医療受診券をご提示の方は無料です。 |
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前売販売 | チケットぴあ(Pコード:765-292) ローソンチケット(Lコード:88624) ほか主要プレイガイド |
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主 催 | 福岡市博物館、西日本新聞社、NHK福岡放送局、能のかたち展実行委員会 | ||
後 援 | 福岡県、福岡県教育委員会、福岡市教育委員会、公益財団法人福岡市文化芸術振興財団、 福岡市能楽協議会 |
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協 力 | 独立行政法人日本芸術文化振興会国立能楽堂、大濠公園能楽堂 | ||
協 賛 | 公益財団法人福岡文化財団 | ||
問合わせ | 福岡市博物館 電話:092-845-5011 FAX:092―845-5019 |
みどころ その1 空前の能面ワールド!
能面は、美男美女はもちろん、自然のパワーを象徴する神々、恐ろしい怨霊など、さまざまなキャラクターをかたどります。うっとりさせる美貌の面もあれば、背筋をぞくっとさせる凄 みのある面もあり。能面には、日本人の生命観、自然観がこめられています。この展覧会は、室町時代から江戸時代にいたる傑作の数々(重要文化財14件をふくむ)を、空前の規模で紹介します。
能面や能装束は江戸時代に飛躍的に数を増やします。
それらが、将軍家や大名家にとって「備えるべき道具」となったからです。
「武家の式楽」を支えていた面打ちたちを追います。
江戸時代の世襲面打ちたちは、どこから来たのでしょうか。謎に包まれた彼らの先祖を追います。
みどころ その2 能装束 美意識のタイムカプセル
能の舞台衣裳を能装束といいます。
花鳥や四季の風物など、さまざまなモチーフを
織りや刺繍であらわす、その意匠は、
日本人の美意識のタイムカプセルと言えます。
みどころ その3 能と人々
この展覧会は、能を愛し、支えた人々についても紹介します。
豊臣秀吉は、晩年、大いに能を愛好しました。
その熱愛は、肥前名護屋城に始まったと言われています。
北政所に頼んで豪華な装束を取り寄せ、都から能役者や面打ちたちを呼び寄せました。
秀吉が、能役者に与えた役割や経済的援助が、江戸時代の能楽隆盛の礎となりました。
(10/30~11/11展示)
お城の能は一大イベント
福岡城や江戸藩邸でも、能はさかんに催されました。
時には、領民を城下に招き入れて能を見せることもありました。
能を愛した最後の殿さま
明治維新は、能楽の一大危機でした。
能に造詣の深かった最後の福岡藩主・黒田長知は、大リストラの憂き目にあった
能役者を手厚く支援しました。
また、能好きの殿様たちに大事にされた地方の名役者たちは、能楽の建て直しに力を尽く しました。