展示・体験学習室

特別展示

特別展示は、グランドホール正面の階段を右側にのぼった特別展示室で行なわれます。当館企画の展覧会ほか、さまざまな主催者が歴史と文化に関する展示を期間を限定して行なっています。

特別展 黒田長政没後400年 黒田侯爵家の名品 知られざる黒田家「家宝」の近代史

展覧会名
特別展 黒田長政没後400年 黒田侯爵家の名品 知られざる黒田家「家宝」の近代史
展覧会概要
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 旧福岡藩主、黒田家の貴重なコレクションは、昭和53年(1978)9月、黒田家から福岡市に寄贈されました(一部は寄託・購入)。

 福岡市美術館に所蔵された黒田資料のうち、歴代藩主の甲冑や国宝金印「漢委奴国王」、名鎗「日本号」のほか、刀剣、古文書類は福岡市博物館に移管されています。

 本来の黒田家のコレクションは現在福岡市が所蔵するものだけでなく、より多数の古美術品を含むものでした。これらは江戸時代に収集されたものを基本として、明治時代から昭和時代戦後に至る間に新たに「家宝」として整理され、一部は売却・譲渡されました。

 本展は初代藩主黒田長政の没後400 周年を記念して、明治時代から昭和時代戦後における黒田家のコレクションのうち、「家宝」とされた貴重な資料を集めたものです。現在のコレクションを形作った、近代黒田侯爵家の「家宝」のあり方を、国宝・重要文化財を含む約140 点の資料から紹介します。

会期
2023年9月15日(金)~11月5日(日)
※会期中一部展示替えをいたします。
前期/9月15日(金)~10月9日(月・祝) 後期/10月11日(水)~11月5日(日)
開館時間
9:30~17:30 (※入館は17:00まで)
休館日
月曜日
(ただし、9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開館し、9月19日(火)、10月10日(火)は休館)
会場
福岡市博物館 特別展示室
〒814-0001 福岡市早良区百道浜3-1-1
主催
福岡市博物館、西日本新聞、西日本新聞イベントサービス
観覧料金
一般1600(1400)円、高大生1200(1000)円、小中生500(300)円
(常設展示室・企画展示室観覧券付)
  • ( )内は前売り・団体料金
  • 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳(以上の手帳を提示した人の介護者1人を含む)、及び、特定疾患医療受給者証、特定医療費(指定難病) 受給者証、先天性血液凝固因子障害等医療受給者証、小児慢性特定疾病医療受給者証を提示の場合は無料。
  • 会期中のチケットは当日料金での販売となります。電子チケット購入の際に各プレイガイドによって各種手数料が発生する場合があります。チケット販売=ローソンチケット(Lコード82259)、チケットぴあ(Pコード686-577)セブンチケット、イープラス他で7月15日(土)10時から販売。

※会場における当日券の販売は、現金のみのお取り扱いとなっております。
 クレジットカード、電子決済等はご利用いただけません。ご了承ください。

展示紹介
プロローグ 黒田家の近代―長知・長成・長禮―

 慶応3年(1867)10月、大政奉還によって江戸幕府の時代は終わり、日本は新たな時代を迎えることになりました。各地の諸侯(大名)は、版籍奉還によって地域の支配権を新政府に移管し、さらに廃藩置県によって「藩」の名称もなくなります。福岡藩主黒田家では、長知(ながとも)の時代に明治維新を迎え、その子長成(ながしげ)は明治17年(1884)に侯爵を授けられました。昭和14年(1939)に侯爵を継いだ黒田長禮(ながみち)は、戦中・戦後の混乱を経て黒田家のコレクションを整理し、今日に残しました。

左から写真「黒田長知」「黒田長成」「黒田長禮」、
黒漆塗桃形大水牛脇立兜 紺糸威五枚胴具足小具足付
(全て当館蔵)
第1章 黒田家の「重宝(じゅうほう)」

 明治時代前半期までの黒田家の重要な宝物は、3代藩主黒田光之の時代にまとめられた「黒田家重宝故実」に記載された「重宝」でした。「重宝」は、黒田家が筑前一帯を領有する要因となった、如水、長政親子の活躍を子孫に伝える品々です。如水、長政親子の時代の古文書や武具などを中心とし、徳川将軍家からの拝領品や織田信長、豊臣秀吉と縁があるもの、如水・長政の愛用品などがありました。

  • 〈重文〉銀箔押一の谷形兜・黒糸威五枚胴具足 小具足付(当館蔵)
  • 永楽銭陣羽織(福岡市美術館所蔵)
  • 〈国宝〉刀 名物「圧切長谷部」(当館蔵)
第2章 「家宝」の誕生

 明治時代後半、黒田長成が当主となった黒田侯爵家では、従来の「重宝」にかわり、新たに「家宝」を定める動きが起こりました。「第一家宝」「第二家宝」の2 種類に編成された家宝帳には、「重宝」に加え、長政以降の歴代藩主の肖像画や、金印「漢委奴国王」のほか、「黒田家重宝故実」に含まれなかった絵画や茶道具などが記載されています。家の歴史にとどまらず、貴重品を網羅した「家宝」の時代の到来です。

  • 〈重文〉黒田長政像(部分・当館蔵)
  • 〈重美〉六家抄(福岡市美術館所蔵)
第3章 移動する「家宝」

 黒田侯爵家では、昭和10年代に道具の整理が行われ、「家宝」の譲渡・売却が始まりました。戦時期には大規模な売立を行っています。「家宝」の移動先には、石橋正二郎、出光佐三、松永安左エ門といった福岡に縁のある人物も含まれていました。「家宝」の移動は戦後まで続きました。戦後の「家宝」の移動は、大規模な売立は行わず、黒田家の経営に参画していた家政相談人を介したものでした。

  • 石菖図(福岡市美術館所蔵)
  • 〈重文〉清拙正澄墨蹟与元中別称偈頌
    (福岡市美術館所蔵)
第4章 新たに加わる名品

 「家宝」は、江戸時代に黒田家が所蔵していたものを再編成しただけでなく、明治時代以降に黒田家に加わったものも含みます。黒田家にまつわるものとして他所から贈与されたものや、「皇室の藩屏」たる華族へ皇室から下賜されたものなどがありました。また、「家宝」とは別に「貴重品」とされたものもあります。

  • 懸崖叢菊図(当館蔵)
  • 霞ケ関登城図
    (福岡市美術館所蔵)
エピローグ 黒田侯爵家と福岡

 黒田家は明治4年(1871)以降、福岡を去り東京に本邸を構えました。福岡との関係は近代も続き、中学修猷館〔現福岡県立修猷館高等学校〕の復興、学生への奨学事業、在京福岡県出身者との親睦などに関わっています。大正11年(1922)には、「黒田長政公三百年祭」が行われ、併行して福岡市主催の博覧会が開催されるなど、黒田侯爵家と福岡との関係は続いていくことになります。

  • 藤巴紋章付文庫(当館蔵)
展示紹介
開催記念講演会
「明治の殿様―近代化を支え、人材を育て、文化を伝える―」
日時
令和5年9月16日(土) 13時30分~15時(開場13時)
講師
「有馬学(福岡市博物館総館長)」の顔写真
有馬学(福岡市博物館総館長)
会場
福岡市博物館 1階 講堂
定員
240名
参加費
無料(ただし本展観覧券もしくは半券の提示が必要)
  • 事前申込不要
  • 開演の30分前から先着順にてご入場いただきます。
関連講座「黒田侯爵家の家宝」
日時
令和5年10月15日(日) 13時30分~15時(開場13時)
講師
野島義敬(福岡市博物館学芸員)
会場
福岡市博物館 1階 講堂
定員
240名
参加費
無料(ただし本展観覧券もしくは半券の提示が必要)
  • 事前申込不要
  • 開演の30分前から先着順にてご入場いただきます。
担当学芸員による「黒田侯爵家の名品」ギャラリートーク
日時
毎週水曜日 14時~15時
集合場所
2階特別展示室入口
  • 事前申込不要(ただし本展入場者が対象)

【相互割引企画概要】

福岡市博物館で開催の『特別展 黒田長政没後400年 黒田侯爵家の名品 知られざる黒田家「家宝」の近代史』のチケットの半券を福岡タワーの券売所にて、また福岡タワーの展望券の半券を『特別展 黒田長政没後400年 黒田侯爵家の名品 知られざる黒田家「家宝」の近代史』のチケット売場にて、チケット購入前にご提示いただくと、各施設のチケットが特別割引料金にてご購入いただけます。

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pressrelease

休館日

開館時間
9時30分〜17時30分
(入館は17時まで)
※2024年7月26日~8月25日の金・土・日・祝日と8月12日~15日は20時まで開館(入館は19時30分まで)
休館日
毎週月曜日
(月曜が祝休日にあたる場合は翌平日)
※2024年8月12日~15日は開館し、8月16日に休館
※年末年始の休館日は12月28日から1月4日まで

Facata(博物館だより)

  • 福岡市博物館 市史編さん室
  • はかた伝統工芸館
  • ふくおか応援寄附
  • 福岡市の文化財

福岡市博物館

〒814-0001
福岡市早良区百道浜3丁目1-1
TEL:092-845-5011
FAX:092-845-5019