黒田家名宝展示―官兵衛ゆかりの資料展示―
展示中の資料
■ 黒田家御旗御幕之図と御旗書
福岡藩主黒田家の旗幟(きしき)は,天正8(1580)年、初めて姫路で1万石を得た黒田官兵衛(孝高・よしたか、後の如水・じょすい)と父・職隆(もとたか)が、上下が黒い白旗6流と、馬印(うまじるし)の吹貫(吹き流し)と定めます。同15年に官兵衛が中津18万石の大名なると、旗は12本に増えて中黒と呼ばれはじめ、馬印も超巨大となりした。その子・長政(ながまさ)が慶長5(1600)年関ヶ原合戦の戦功で筑前ほぼ一国の大名となった後は、一挙に20本に増やされるなど、黒田家の発展とともに歩みました。
黒田家名宝展示について
福岡市博物館の重要なコレクションの一つに、福岡藩主・黒田家に伝来した黒田家資料があります。国宝「金印」や、黒田節でおなじみの名鎗「日本号」は、黒田家から寄贈を受けたものです。
黒田家資料を中心に紹介する企画展示室2(黒田記念室)の「黒田家名宝展示」のコーナーでは、例年1月、2月に「国宝 刀 名物『圧切長谷部』」、「国宝 太刀 名物『日光一文字』」も展示します。
■場所/福岡市博物館 企画展示室2(黒田記念室)
■観覧料(常設展・企画展共通)/一般200円・高大生150円・中学生以下無料
1 「黒田家名宝展示」展示予定(2023-2024)
- 11代藩主黒田長溥の本草図
- 4/11(火)~5/21(日)
- 福岡藩主の奉納・興行連歌
- 5/23(火)~7/2(日)
- 太刀 銘 一 伝吉岡一文字
- 7/4(火)~8/20(日)
- 黒田家御旗御幕之図と御旗書
- 8/22(火)~10/1(日)
- 10代藩主黒田斉清の尾長鴨図
- 10/3(火)~11/5(日)
- 斎藤秋圃の古処山図ほか
- 11/7(火)~12/27(水)
- 国宝 刀 名物「圧切長谷部」
- 1/5(金)~2/4(日)
- 国宝 太刀 名物「日光一文字」
- 2/6(火)~3/3(日)
- 黒田如水辞世和歌短冊・如水公追善連歌百韻
- 3/5(火)~4/14(日)
2 大身鎗 名物「日本号」
柄を含めた総長が321.5㎝,刃の長さ79.2㎝ 室町時代(14~16世紀)
黒田家の家臣「黒田二十四騎」のひとり 母里太兵衛が,祝宴で大盃を飲み干せば,この鎗を与えるという約束を守らせて、武将・福島正則から手に入れたもの。別名「呑み取りの鎗」といわれる。

日本号(部分)