平成8年7月23日(火)~9月1日(日)
出品資料一覧(法量の単位はセンチメートル)
(1) 船額(ふながく)「虎徳丸(とらとくまる)」(福岡市指定文化財)
1面/寛政(かんせい)時代(1789~1800年ごろ)/木製/縦45.0 横95.0
(2) 船額「九鳥船」(福岡市指定文化財)
1面/寛政時代(1789~1800年頃)/木製/縦51.0 横120.5
(3) 弁才船図(べざいせんず)(『日本誌』より)
1点/元禄(げんろく)3(1690)年/ケンペル/印刷/縦23.1 横19.2
(4) 福岡図巻(ふくおかずかん)(五ケ浦周辺)
1巻/江戸時代中期(18世紀)/紙本着色 巻子装/縦38.0 横1,251.1
(5) 筑前名所図会(ちくぜんめいしょずえ)
10冊のうち/文政(ぶんせい)12(1829)年/奥村玉蘭(おくむらぎょくらん)/墨書/縦25.6 横18.0
(6) 日本山海名物図会(にほんさんかいめいぶつずえ)
5冊のうち/寛政9(1797)年/平瀬徹斉選/木版/縦25.4 横18.0
(7) 浪華(なにわ)の賑(にぎわ)ひ
3冊/安政(あんせい)2(1855)年/暁晴翁著/木版色摺 縦17.6 横18.6
(8) 淀川両岸一覧(よどがわりょうがんいちらん)
4冊のうち/文久(ぶんきゅう)元(1861)年/暁晴翁著/木版色摺/縦17.6 横11.8
(9) 従皇都至筑前国河海船中図(こうとよりちくぜんのくににいたるがかいせんちゅうず)
1舗/天保13(1842)年/真子務直写/紙本着色/縦36.0 横190.8
(10) 日本勝景山水画譜(にほんしょうけいさんすいがふ)(秋田の外湊)
1冊/文政(ぶんせい)9(1826)年/大埜木宝文堂/木版色摺/縦17.7 横12.0
(11) 大日本海陸全図(だいにほんかいりくぜんず)
1舗/文久元(1861)年/村田屋彦兵衛(板)/木版色摺/縦67.6 横97.0
(12) 蝦夷闔境輿地全図(えぞけいかいよちぜんず)
1舗/嘉永(かえい)7(1854)年/播磨屋勝五郎(板)/木版色摺/縦117.8 横94.8
(13) 荷札(にふだ)(米1,600石)(福岡市指定文化財)
1枚/天保(てんぽ)13(1842)年/木製/縦44.0 横25.4
(14) 送(おく)り状(じょう)箱(福岡市指定文化財)
1組/安政(あんせい)2(1855)年/木(桐)製/縦40.0 横12.0 高9.0
(15) 矢立て
1点/江戸時代後期(18世紀)/金属製/全長28.0
(16) 船箪笥(ふなだんす)(懸硯(かけすずり))(福岡市指定文化財)
1棹/江戸時代後期(18世紀)/木(桐)・鉄製/縦48.0 横40.0 高45.0
(17) 船箪笥(帳箱(ちょうばこ))(福岡市指定文化財)
1棹/江戸時代後期(18世紀)/木(桐)・鉄製/縦34.0 横54.0 高35.0
(18) 羅針盤(らしんばん)(和磁石(わじしゃく))
1点/江戸時代後期(19世紀)/木・ガラス・鉄製/直径15.8 高8.0
(19) 遠眼鏡(とうめがね)
1点/安政2(1855)年/和紙・漆塗/全長118.0
(20) 香時計(こうどけい)(福岡市指定文化財)
1点/江戸時代後期(18世紀)/木製・朱塗り/縦25.0 横25.0 高32.0
(21) ろう筒(とう)(手押しポンプ)
1点/江戸時代後期(19世紀)/木・鉄製/全長103.0
(22) 割子弁当(わりこべんとう)
1組/弘化(こうか)3(1846)年7月/木製、漆塗り/縦22.5 横35.5 高53.0
(23) 船上御守箱(せんじょうおまもりばこ)(福岡市指定文化財)
1箱/安政2(1855)年6月/木製/縦38.0 横12.0 高8.0
(24) 金比羅大権現守護宝剣(こんぴらだいごんげんしゅごほうけん)(福岡市指定文化財)
1組/明和(めいわ)5(1768)年10月/鉄製/長さ39.0
(25) 東西地球万国全図(とうざいちきゅうばんこくぜんず)
1舗/嘉永(かえい)年間(1848~54)/木版色摺/縦66.1 横65.2
(26) 筑前唐泊孫七実記(ちくぜんからどまりまごしちじっき)
1冊/江戸時代後期(19世紀)/岩瀬氏写/縦24.2 横17.0
(27) 漂民記(ひょうみんき)
1冊/寛政(かんせい)5(1793)年/桂川甫周著/縦23.2 横16.2
(28) 筑前岡湊景全図(ちくぜんおかみなとけいぜんず)
1舗/江戸時代後期(19世紀)/木版/縦39.0 横53.0
(29) 虎吉丸船(とらよしまるふな)おろし記念朱盃(しゅはい)(福岡市指定文化財)
1点/江戸時代後期(19世紀)/木製・朱塗、金泥 径13.5
(30) 大阪港に停泊する弁才船の群れ(写真パネル)
明治時代
出品資料のうち(4)は黒田資料、(5)は奥村俊介氏寄贈、(26)は橋本友美氏寄贈、(1)、(2)、(7)、(8)、(9)、(10)、(13)~(18)、(20)~(24)、(27)、(29)は個人寄託で、残りの出品資料とあわせてすべて本館収蔵資料である。
香時計 |
五ケ浦廻船の諸道具(福岡市指定文化財など)
(1)、(2) の船額(ふながく)は船の帆柱の根元に飾られたもので船名や縁起のよい言葉が書かれる。(14)送り状箱は、廻船で運ぶ荷物の証書などをしまう。(13)荷札(にふだ)は積荷に差したもの。(18)羅針盤(らしんばん)は廻船が持っていた唯一の航海用具で和磁石がつけられた。(20)香時計(こうどけい)は、中の線香の燃え方で時間を計り、常に絶やさなかった。(21)ろう筒(とう)は船底の水をくみ出すポンプ。(16)、(17)船箪笥(ふなだんす)は廻船の中で金銭や鑑札(かんさつ)、重要書類をしまうもので、手下げ用の金具付き。水にも浮くもの。(23)船上御守箱、(24)金比羅大権現守護宝剣(こんぴらだいごんげんしゅごほうけん)は、航海の安全を祈るためのもの。以上は、幕末に活躍した能古島(のこのしま)の虎繁丸(とらしげまる)に関わる品が多い。
※参考文献、高田茂広『筑前五ケ浦廻船』(1976)、福岡市立歴史資料館図録『近世筑前の海運』(1983)