平成9年5月20日(火)~7月6日(日)
▲東亜勧業博覧会ポスター |
昭和2(1927)年に福岡市で開催された博覧会のポスター。これを契機にして、福岡市は九州の商取引の中心地たる地位を確立した。また「東亜」の名からもわかるように、アジアとの輪出入を盛んにすることが、この博覧会の目的であった。 |
毎年6月19日の福岡大空襲の日の前後に開催してきました「戦争とわたしたちのくらし」展も今回で7回目となりました。この展示では、館蔵資料を中心に、満州事変(1931)から終戦(1945)までの「一五年戦争期」の日本社会の様々な側面を描き出そうとしてきました。
今回は、戦時期に朝鮮半島や中国大陸を目指した人々をとりあげました。
昭和初期には必ずしも軍事目的によってではなく、朝鮮や中国へ出かけることが多くなりました。それは移民であったり、商用であったり、観光であったりと理由も様々でしたが、日本人にとって朝鮮や中国が身近に感じられていたことがわかります。特に福岡市は、地理的に中国大陸に近いことを、都市の歴史的特徴としてきました。昭和初期に開催された2回の博覧会は、いずれもそのことを強く意識したものでした。
そうした事例をふまえ、戦時期の日本人の朝鮮半島・中国大陸に対する複雑な感覚を振返ります。
なお本展示では当時使用された用語を歴史用語として、展示し、解説文中で使用しています。