平成10年4月28日(火)~8月2日(日)
福岡市の主な縄文時代後半の遺跡と展示資料
1、野多目遺跡群(のためいせきぐん)(南区)
後期~晩期(約4,000~2,400年前)のドングリの貯蔵穴、稲作開始期の水田跡などが発見された。縄文的な採集経済から弥生的な生産経済への移り変わりを示す遺跡である。
展示資料:縄文土器、貯蔵穴出土ドングリ(福岡市埋蔵文化財センター蔵)
2、桑原飛櫛貝塚(くわばるひぐしかいづか)(西区)
後期(約4,000年前)のアサリ・マガキ・ウミニナ等を主体とする貝塚。縄文土器・石器・骨角器・獣魚骨の他、埋葬された人骨などが出土した。市内に二つしかない縄文貝塚のひとつである。
展示資料:釣針、貝輪、貝面、垂飾品、獣魚骨など(福岡市埋蔵文化財課蔵)
3、大原(おおばる)D遺跡(いせき)(西区)
後期後半(約3,500年前)~晩期(約2,400年前)の集落跡から大量の縄文土器・石器などが出土した。残念ながら住居跡は発見できなかった。
展示資料:土笛、円盤型土製品、十字型石器、円盤型石器、玉類、砥石、打製石斧、石鈷、石槍など(福岡市埋蔵文化財センター蔵)
4、四箇遺跡(しかいせき)(早良区)
後期後半(約3,500年前)の泥炭層を主体とする遺跡で、周辺の田村遺跡などからも多くの縄文遺跡が発見されている。
展示資料:縄文土器、土偶、円盤型土製品、岩偶、十字型石器、円盤型石器、黒曜石剥片石器群、石血、磨石、打製石斧、石匙など(福岡市埋蔵文化財センター蔵)
5、重留遺跡(しげとめいせき)(早良区)
晩期前半(約3,000年前)の住居跡5軒、貯蔵穴、墓地がひとまとまりとなった集落が発見された。
展示資料:縄文土器、石皿、磨石、打製石斧、石鏃、石匙、紡錘車など(福岡市埋蔵文化財課蔵)
6、雀居遺跡(ささいいせき)(博多区)
弥生時代早期(約2,400年前)以降の集落跡で、福岡空港内にある。
展示資料:夜臼式土器、大陸系磨製石器、紡錘車、打製石鏃など(福岡市埋蔵文化財センター蔵)
*今回の展示にご協力頂いた関係機関ならびに各位に対し、厚くお礼申し上げます。