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No.442

企画展示室2(黒田記念室)

愛のキセキ

平成26年12月16日(火)~平成27年2月15日(日)

図版③ 小型カメラ「マイクロ」、革製ケース
図版③ 小型カメラ「マイクロ」、革製ケース

福岡・博多の日曜カメラマン
 身近な人のすがたを写真に撮ることは現在ではきわめて手軽になりましたが、かつてはちがいました。多くの人は、特別な機会に、写真館に出向いて、あるいはカメラマンを呼んで、写真を撮ってもらいました。自分で写真を撮ろうにも、機材は大変高価で、鮮明な画像を撮影するのも難しく、フィルムの現像や焼き付けも自分でするものでした。しかし、博物館には、昭和時代初期のカメラが複数残っています。多くは職業上の道具ではありません。ほかに仕事を持つ人が、自分の「道楽」の品として購入したものです。家計を圧迫しかねない値の張る買い物で、手入れにもこだわりながら使っていたであろう古いカメラや8ミリカメラからは、元の持ち主の、目に映るものをそのまま残せる技術に対する興奮と、変わりゆく「今」をとどめておきたいという情熱が伝わってきます。

図版④ 青柳種信の古器物図面「志摩郡主船司村 今謂周船寺 古塚所出古鑑…」
図版④ 青柳種信の古器物図面
「志摩郡主船司村 今謂周船寺 古塚所出古鑑…」

図版⑤「鎮西博物館歴史参考之備品」明治29年発行
図版⑤「鎮西博物館歴史参考之備品」明治29年発行」

大切なもののかたちを伝える
 写真や映像の撮影技術が発達する以前は、大切なもののかたちをそのまま後世に伝えるために、人びとは筆を動かし絵図を描いていました。図版④は、青柳種信(あおやぎたねのぶ)という江戸時代後期の福岡藩の国学者によるものです。彼は、藩の命令で地誌の編さんに携わっていたこともあり、領内に伝わっていた多くの文化財の詳細な絵図を大量に制作しました。
 明治20年代、太宰府の地に「鎮西博物館」を建てようという運動がおこりました。図版⑤の「鎮西博物館歴史参考之備品」は、その運動の中心人物であった江藤正澄(えとうまさずみ)という人が、建設運動の賛同者を募るためにつくった刷(す)り物です。博物館の展示品にしようと集めた古い器物の精巧な図を載せたもので、現在の大型展覧会や新しいミュージアム設立の広報物にも負けない視覚的なインパクトがあります。江藤の博物館建設にかけていた想いをよく伝えています。
 (杉山未菜子)



主な展示資料
●明治時代末~大正時代の祇園の芸妓の写真、川上音二郎の書状など…………………
中野君榮資料
●大正時代末~昭和20年代の写真アルバム、着物………………………………………
中窪菊江資料
●昭和時代初頭の婚礼の写真と着物…………………………………………………………
安部洋子資料
●大正時代~昭和10年代の写真、アルバム………………………………………………
重松珠子資料
●昭和10~20年代のアルバム……………………………………………………………
荒井昌夫資料
●大正時代の丁稚奉公先の集合写真、アルバム、奉公先の業務にかかわる用品など…
相場国次郎資料
●大正時代の三井炭鉱に勤める人々の集合写真、アルバムなど…………………………
林ツル子資料
●昭和時代初期のスプリングカメラなど……………………………………………………
吉村善次郎資料
 
辻 昭夫資料
 
反頭敏捷資料
 
仲村善朗資料
●昭和10年代の国産小型カメラなど………………………………………………………
原田久男資料
●9・5ミリ映写機、8ミリ映写機など……………………………………………………
戸次源造資料
●昭和30年代の8ミリカメラなど…………………………………………………………
大村博通資料
●昭和4~50年代の8ミリ映写機、8ミリカメラなど…………………………………
原 清資料
●九州各地拓本集
 
●青柳種信関係資料より古器物図面…………………………………………………………
山崎家文書
●「鎮西博物館歴史参考之備品」……………………………………………………………
髙橋平明資料
●吉川観方資料より古器抄出図、煙草盆など


関連展示
福岡市博物館 企画展示室3
 「しあわせのカタチ」
 平成26年12月16日(火)~平成27年2月15日(日)
福岡アジア美術館 アジアギャラリーB
 「女神のささやき」
 平成26年12月11日(木)~平成27年2月24日(火)
福岡市美術館 古美術企画展示室
 「いにしえの恋バナ」
 平成27年2月3日(火)~4月12日(日)

休館日

開館時間
9時30分~17時30分
(入館は17時まで)
※7月22日~8月26日の金・土・日・祝日、8月13日~8月15日は20時まで開館(入館は19時30分まで)
休館日
月曜(月曜が祝休日にあたる場合は翌平日)
※5月4日~5月6日は開館し、5月7日休館。
※9月21日~9月22日は開館し、9月23日休館。
※11月30日以降は設備等改修のため休館(2021年4月頃開館予定)
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pressrelease

Facata(博物館だより)

福岡市博物館

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