展示・体験学習室

常設展示

FUKUOKA アジアに生きた都市と人びと

 福岡は、弧を描く日本列島の西の端に位置し、大陸と朝鮮半島に近接しています。
 古来、この地の人びとは、日本列島に住む誰もが知らなかった文化に初めて触れ、経験したことのない生産手段や経済活動を発展させ、遭遇したことのない脅威を克服し、豊かな都市を営みつづけてきました。
 福岡市博物館の常設展示は、アジア諸地域との人・もの・文化の交流がもたらした特色ある歴史と、その歴史が育んだ人びとのくらしを、11のコーナーを通して紹介します。

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展示構成

マップ
1 金印の世界 	国宝 金印「漢委奴国王」

 福岡市博物館の常設展示は、国宝 金印「漢委奴国王」から始まります。
 中国の史書『後漢書』には、西暦57年、「倭の奴国」の使いに、後漢の光武帝が「印」と「綬」を授けたとあります。奴国とは、現在、福岡市が位置する博多湾沿岸に存在した国であり、このときの「印」が国宝 金印「漢委奴国王」だと考えられています。
 金印は、1784年志賀島において発見されました。福岡藩主に献上されて以降、亀井南冥をはじめとする多くの人の検証が、金印の正体を解明してきました。国宝に指定されたのは1931年。この国の成り立ちを物語るものとして学校の教科書にもよく掲載される文化財です。
金印の変わらない輝きは、古代の東アジア世界、国のあけぼの、先人たちの探求心など、さまざまなことがらを照らし出します。

展 示
  • 金印「漢委奴国王」
  • 金印とその時代
  • 金印発見
  • 金印を遊ぶ
2 福岡のあけぼの 見渡す限りの大地が海となった。博多湾だ

 およそ26,000年前、氷河期で九州と大陸がほとんど陸続きだった頃、福岡の地に人びとがくらすようになります。15,000年前には気候が温かくなり、九州と大陸は海で隔てられます。その頃の人びとは、石のやじりの弓矢で狩りをし、土器で食べ物を煮炊きしていました。

展 示
  • 旧石器時代
  • 縄文時代
3 奴国の時代 稲作伝来! 時代がここから動き出す

 大陸から朝鮮半島を経由し、福岡の地に稲作が伝わりました。人びとは、稲作とともに新しい社会のしくみや技術の体系、稲の実りを願う祭祀や儀礼を受け容れ、農耕集落を築くようになります。集落はやがて国へと成長し、海の向こうの世界と交流を始めました。

展 示
  • 農村のはじまり
  • 国の形成
  • 「奴国」の成立
  • 弥生人のココロとカタチ
  • 変わりゆく奴国
4 鴻臚館の時代 ようこそ日本へ、いざ行かん海外へ

 4世紀以降、国の中心は畿内へとうつります。福岡の地は、外交・交易の窓口であると同時に国の守りの最前線になります。現在、舞鶴公園のある博多湾をのぞむ小高い丘の上には古代の外交施設「鴻臚館」が置かれ、人・もの・文化の交流の舞台となりました。

展 示
  • 横穴式石室誕生
  • 激動の東アジアと筑紫
  • 新しい国家の最前線
  • 大宰府鴻臚館
  • 鴻臚館貿易
5 博多綱首の時代 日本初のチャイナタウン、博多にオープン

 11世紀の半ば、対外交流の舞台は、鴻臚館から博多へうつります。博多には中国・宋から来た人びとがチャイナタウン「唐房」を築き、交易を活発に行います。「博多綱首」と呼ばれる彼らの活躍により、博多には、大陸の新しい文化が流れ込んで来ました。

展 示
  • 博多唐房と博多綱首
  • 蒙古襲来と博多
  • 大陸文化移入の窓口
6 博多豪商の時代 世界と日本を海がつなぐ

 蒙古襲来ののち、博多の交易の担い手として日本人が台頭します。中国・元そして明との貿易船を経営し、琉球、朝鮮を往来するなど東シナ海を舞台に活躍する豪商たち。彼らがもたらす富により博多は繁栄を極めますが、それゆえに戦国時代には戦乱の場となりました。

展 示
  • 日明貿易と博多
  • 国際貿易都市・博多の発展
  • 朝鮮・琉球との交流
  • 戦国時代の博多と東アジア世界
  • 豊臣秀吉と博多
7 福岡藩の時代 皆のもの、今日からここは「福岡」だ

 関ヶ原の戦功で筑前の一国を得た黒田長政は、新しい城と城下町を建設し、この地を「福岡」と名づけました。城下町・福岡と復興した商業の町・博多は、ともに経済、産業の中心として発展し、新しい思想や文化の花開く舞台となりました。

展 示
  • 福岡の誕生と黒田武士
  • 城下町福岡・博多の繁栄 福岡の幕末
8 近代都市・福岡の時代 めくるめくフクオカ、モダン都市に大変身

 1889年、福岡と博多をあわせて福岡市が誕生します。福岡市は、博覧会を契機として市街地や交通網を整備し、近代都市へと変貌します。戦争末期の福岡大空襲でまちは焦土になりましたが、人びとは、祭りやスポーツに心を奮いたたせ、復興へと歩み出します。

展 示
  • 明治維新と福岡
  • 近代都市の建設
  • 福岡大空襲と戦後復興
9 現代の福岡 あの瞬間も歴史に変わる

 高度経済成長を経て、福岡市は都市としてさらなる成長をとげます。アジア諸地域との交流が福岡の未来を拓くという構想のもと、1989年にはアジア太平洋博覧会を開催しました。博物館のあるシーサイドももち地区はその頃に生まれた若いまちです。

展 示
  • 高度経済成長の時代
  • 進化を続ける福岡市
10 福博人生 昔も今も、ここで、みんなが生きている

 このコーナーでは福岡・博多にくらす架空の4世代家族が主役です。彼ら各世代がくらしの中で出会うさまざまな出来事を糸口に、人びとが周囲とどのように関係を結び、世間と触れあい、生きる技術を受け継いできたかを見ていきます。

展 示
  • 世間にふれる
  • 世間をしる
  • 世間になじむ
  • もうひとつの世間
11 山笠の世界 こころの宝「博多祇園山笠」

 博多祇園山笠は、この地を代表する夏の祭りです。
 毎年、7月1日から15日までの期間中、福岡市内10数カ所に「飾り山」が立ち、10日からは、「舁き山」が町を疾走します。クライマックスは、15日早朝の「追い山」行事。7つの「流」が、博多の鎮守・櫛田神社へ、次々に「舁き山」を舁き入れ、速さと心意気を競います。1979年には、国の重要無形文化財に指定されました。
 常設展示の最後のコーナーには、博物館のために特別につくられた舁き山「軍師官兵衛之勲」を中心に、江戸時代の絵画、明治時代の様子がわかるジオラマなどを展示します。豪華絢爛・勇壮豪快な山笠の祭りには、この地の長い歴史と豊かな風土に育まれた人びとの心が込められています。

展 示
  • 舁き山「軍師官兵衛之勲」

情報システム

1.アプリの供給

タイトル
「てくてくミュージアム」
閲覧
手持ちの情報端末(ios、アンドロイド)、貸し出し用の端末(タブレット)
内容
City Wi-Fiやその他のインターネット回線を通じて常設展示の構成や、金印などおもな展示品の解説、博物館へのアクセス情報などを見ることがでます。さらに、展示室内で博物館の収蔵品や市内文化財のデータベースにアクセスでき、知りたいことをその場で掘り下げることができます。

2.しはく観光コンシェルジェ―博物館データベースが提供する観光案内

趣旨
上記アプリにおいて、ユーザーが端末の操作画面にある「よかねえ」ボタンをいくつか押すと、オリジナルの史跡・名所見学コースが端末に提供されます。学芸員のマニアックな職能が、ひと味ちがう観光案内に結びつきました

3.AR (Augmented Reality―拡張現実)コンテンツ

タイトル
「てくてくミュージアム +(プラス)」
閲覧
貸し出し用の端末(タブレット)
内容
タブレットを展示物や壁面にかざすと、そこには無い「何か」が画面上に登場します。
遊び心に満ちたコンテンツです。端的な面白さを表しつつ、史料・資料の本質もしっかり伝えています。

休館日

開館時間
午前9時30分~午後5時30分
(入館は午後5時まで)
7月22日から8月27日のうちの金・土・日ならびに8月14日、15日は午後8時まで開館(入場は午後7時30分まで)
休館日
毎週月曜日
※月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館
8月14日、15日は開館、8月16日は休館
※年末年始の休館日は12月28日から1月4日まで
pressrelease

Facata(博物館だより)

福岡市博物館

〒814-0001
福岡市早良区百道浜3丁目1-1
TEL:092-845-5011
FAX:092-845-5019