平成25年12月10日(火)~平成26年2月9日(日)
肖像画9 黒田家臣群像(館蔵) |
肖像画8 黒田二十四騎図 (館蔵) |
4、集団を描く意味
肖像画の中には幾人もの人々が集団で描かれているものもあります。それらには政治的なメッセージを読み取れるものがあったり、信仰の対象となっているものがあったり、通常の肖像画とは異なる意味が込められていました。
肖像画8 黒田二十四騎図(館蔵)
黒田家の草創期を支えた24人の家臣を描きます。黒崎(くろさき)(北九州市)の春日(かすが)神社で刷られたもので「黒田大明神」と書かれています。
肖像画9 黒田家臣群像(館蔵)
江戸時代初期に活躍した6人の重臣と初代藩主長政が用いた兜と采配(さいはい)が描かれた図です。藩政の模範とされた時代を表現した図と考えられます。
5、ジョスイウツシ?
肖像画の中には服装や姿勢がどこかの誰かをまねしているのでは、と思えるものもあります。ここでは豊臣秀吉(とよとみひでよし)の参謀(さんぼう)として活躍した福岡藩祖・黒田孝高(くろだよしたか)(官兵衛(かんべえ)、如水(じょすい))の姿を連想させる肖像画を集めてみました。
10は如水のひ孫、11は如水の甥、12は江戸初期に活躍した家老です。そもそも如水の肖像のポーズは柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)像を意識しているとも言われていますが、これらの肖像は如水に比較的近い立場の人々のものなので、偉大な藩祖を意識している可能性が考えられます。
肖像画10 黒田光之像(館蔵) | 肖像画11 櫛橋定重像 (個人蔵) |
肖像画12 大音重次像 (個人蔵) |