No.515
企画展示室3
平成30年6月5日(火)~8月5日(日)
山笠と法被

写真2 箱崎縞でつくられた登板法被
博多祇園山笠は、流ごとに毎年当番町を定め、その町が中心となって山笠が運営される慣わしです。当番町を務めることは町の名誉であるとともに大きな責任を伴うものでした。
							当番町を務めることになると、「長法被(ながはっぴ)」と呼ばれる膝丈ほどの法被を皆で新調することが慣例でした。そのためこれは「当番法被(とうばんはっぴ)」とも言われています。長法被は山笠に関わる儀式や会合など、さまざまな場面で用いられる儀礼服であり、祭り期間中の常用着でもありました。
							ちなみに古くは山笠を舁(か)く時は締込(しめこみ)ひとつの姿でしたが、近代に入り半裸であることが公序良俗に反するとの風潮が高まると、丈と袖の短い「水法被(みずはっぴ)」が着られるようになりました。
						
現在は長法被の多くが久留米絣(くるめがすり)でつくられていますが、かつては博多に近い箱崎(はこざき)で生産されていた箱崎縞(はこざきじま)も使われていました。箱崎縞の当番法被はほとんど現存しておらず、当館にも上魚町(かみうおのまち)の当番法被(写真2)が一着収蔵されているだけです。
明治時代の法被には縞柄が多く用いられていました。それも細い縞ではなく、遠目でも判別できる幅の広い縞模様であるのが特徴です。また、縞に限らず、十字、井桁(いげた)などの幾何学模様や、図案化した文字を配したものなどもつくられるようになりました。古くからの柄を踏襲(とうしゅう)することも多いですが、町によっては新調の際に違う図柄を採用することもありました。
町ごとに固有のデザインをもった法被は、一目で着用者の所属がわかる目印の役割を果たしていました。山笠の世界では、法被を身につけることは、町自体ひいては流、山笠全体を背負っていることと同義と捉えられます。法被は山笠の覚悟や心意気を表したものでもあったのです。
土居流(どいながれ)
- 
								
片土居町 
(かたどいまち)
								 - 
								
上土居町 
(かみどいまち)
								 - 
								
中土居町 
(なかどいまち)
								 - 
								
下土居町 
(しもどいまち)
								 - 
								
上新川端町 
(かみしんかわばたまち)
								 - 
								
川口町 
(かわぐちまち)
								 - 
								
行町 
(ぎょうのちょう)
								 - 
								
西方寺前町 
(さいほうじまえまち)
								 - 
								
大乗寺前町 
(だいじょうじまえまち)
								 - 
								
浜小路 
(はまのしょうじ)
								 
洲崎流(すさきながれ)
- 
								
掛町 
(かけまち)
								 - 
								
上鰯町 
(かみいわしまち)
								 - 
								
下鰯町 
(しもいわしまち)
								 - 
								
上須崎町 
(かみすさきまち)
								 - 
								
下須崎町 
(しもすさきまち)
								 - 
								
上対馬小路 
(かみつましょうじ)
								 - 
								
中対馬小路 
(なかつましょうじ)
								 - 
								
下対馬小路 
(しもつましょうじ)
								 - 
								
下対馬小路大下 
(しもつましょうじおおじも)
								 - 
								
川端町 
(かわばたまち)
								 - 
								
倉所町 
(くらしょまち)
								 - 
								
麹屋町 
(こうじやまち)
								 - 
								
古門戸町 
(こもんどまち)
								 - 
								
下新川端町 
(しもしんかわばたまち)
								 - 
								
橋口町 
(はしぐちまち)
								 - 
								
妙楽寺新町 
(みょうらくじしんまち)
								 - 
								
妙楽寺町 
(みょうらくじまち)
								 
東町流(ひがしまちながれ)
- 
								
鏡町 
(かがみちょう)
								 - 
								
金屋小路 
(かなやしょうじ)
								 - 
								
上浜口町 
(かみはまぐちまち)
								 - 
								
中浜口町 
(なかはまぐちまち)
								 - 
								
下浜口町 
(しもはまぐちまち)
								 - 
								
上東町 
(かみひがしまち)
								 - 
								
下東町 
(しもひがしまち)
								 - 
								
北船町 
(きたふねまち)
								 - 
								
御供所町 
(ごくしょまち)
								 
呉服町流(ごふくまちながれ)
- 
								
奥小路 
(おくしょうじ)
								 - 
								
上市小路 
(かみいちしょうじ)
								 - 
								
中市小路 
(なかいちしょうじ)
								 - 
								
下市小路 
(しもいちしょうじ)
								 - 
								
上小山町 
(かみおやままち)
								 - 
								
下小山町 
(しもおやままち)
								 - 
								
上呉服町 
(かみごふくまち)
								 - 
								
下呉服町 
(しもごふくまち)
								 - 
								
萱堂町 
(かやのどうまち)
								 - 
								
東長寺新道 
(とうちょうじしんみち)
								 - 
								
廿屋町 
(にじゅうやまち)
								 
魚町流(うおのまちながれ)
- 
								
上魚町 
(かみうおのまち)
								 - 
								
中魚町 
(なかうおのまち)
								 - 
								
下魚町 
(しもうおのまち)
								 - 
								
上店屋町 
(かみてんやまち)
								 - 
								
下屋店屋町 
(しもてんやまち)
								 - 
								
古小路 
(こしょうじ)
								 - 
								
西門町 
(さいもんまち)
								 - 
								
中小路 
(なかしょうじ)
								 
石堂流(いしどうながれ)
- 
								
上金屋町 
(かみかなやちょう)
								 - 
								
下金屋町 
(しもかなやちょう)
								 - 
								
上竪町 
(かみたてちょう)
								 - 
								
中竪町 
(なかたてちょう)
								 - 
								
下竪町 
(しもたてちょう)
								 - 
								
官内町 
(かんないまち)
								 - 
								
綱場町 
(つなばまち)
								 - 
								
中石堂町 
(なかいしどうまち)
								 - 
								
中間町 
(なかままち)
								 - 
								
蓮池町 
(はすいけまち)
								 - 
								
横町 
(よこまち)
								 
西町流(にしまちながれ)
- 
								
釜屋町 
(かまやまち)
								 - 
								
上西町 
(かみにしまち)
								 - 
								
下西町 
(しもにしまち)
								 - 
								
蔵本町 
(くらもとまち)
								 - 
								
芥屋町 
(けやまち)
								 - 
								
古渓町 
(こけいまち)
								 - 
								
奈良屋町 
(ならやまち)
								 - 
								
箔屋町 
(はくやまち)
								 - 
								
万行寺前町 
(まんぎょうじまえまち)
								 - 
								
竹若町 
(たけわかまち)
								 


	






